メインロゴ 九州国立博物館
メニューバー01 メニューバー02 メニューバー03 文字 変更 文字 小 文字 中 文字 大

トップページ
お知らせ

催し物
ご利用案内
収蔵品ギャラリー
データベース

よくあるご質問

Webオリジナル ろじ


特別展
......................
文化交流展示
......................
展示室情報
文化交流展示室
展示室案内図
......................
展示ピックアップ
:ページ印刷
屋外展示「古代船 海王」


展示期間 平成17年10月16日〜平成18年4月9日

解説
さらば 海王
 天満宮エントランスからエスカレータと動く歩道を乗り継いで、九博で最初に目にする展示品が、建物側面に置かれた木造の古代船。いちど九博を訪れた方なら「あぁ、あれか」とピンと来るに違いない。「古代船 海王」。これは、平成17年7月24日に熊本県宇土マリーナを出航し、8月26日に到着した大阪南港まで、宇土半島でしか産出しない「馬門石(まかどいし)」で製作された棺(ひつぎ)を船に積んで運搬するという、壮大な実験航海の立役者だ。長さ11.2m、幅2.5m、重さ5.3t。今を去ること1500年の昔、近畿地方の大王や豪族たちはこぞってこの馬門石で作られた石棺で永遠の眠りに着いた。ならば、熊本県から大阪府まで巨大な石棺を運んだに違いない。それを確かめようと言うのが、この実験の趣旨である。結果は大成功。開館から約半年間、九州国立博物館でのお披露目となったのだ。

 この海王が、第二の人生を熊本県で過ごすべく4月10日に九博を後にした。この日、満開の桜を散らす雨が朝からそぼ降る中、作業が始まった。午前9時、作業員が到着。打ち合わせに入る。何度も下見をして熟知しているものの、万が一にも失敗は許されない。9時15分、建築現場で見かける赤い大型クレーン車と2台のトレーラーが到着。ほどなく、観覧用ステップの玉掛けに入る。最初の吊り上げ。順調にステップは上昇し、何事もなかったかのようにトレーラーに収まった。いよいよ海王の吊り上げだ。船体に厚い布製のロープを掛け、鉄骨に掛け渡す。作業員にも緊張感が走る。「もっと右」、「もっと前」。怒号の飛び交う中、クレーン車のオペレータがロープにテンションを掛けては緩め、また少し引っ張る。バランスを見ているのか、なかなか決まらない。雨はますます強くなってきて、疲労の色が隠せなくなった頃、「よし、次で決めるぞ」。海王は船尾がわずかに上がった状態で、そろりそろりと持ち上がる。九博のハーフミラー、春雨に煙る太宰府の山並み、今まで開館から海王と共に生きづいてきた風景との別れを惜しむように、静かに宙に舞っていく。そして、枕木を敷いたトレーラーに船首から徐々に降ろし、安住の地を得たかのように収まった。10時45分。九博の展示品としての務めを終えた瞬間であった。さらば海王。

 「古代船 海王」は熊本県宇土市の宇土マリーナに隣接してオープンする「道の駅」に馬門石の大王の棺と共に展示される。この宇土マリーナは、実験航海の出港地で、船と棺とが8ヶ月ぶりに里帰りしたことになる。故郷で元気に過ごしているだろうか。私は、いつかまた、海王を訪ねに宇土を訪れてみたいと思っている。

九博から出航する海王



いよいよ吊り上げ、慎重にバランスを見極める



静かに吊り上げられていく海王



半年間の九博を後にする、さらば海王

このページのトップへ

このサイトについて::お問い合わせ::関連リンク集::サイトマップ
Copyright © 2006 Kyushu National Museums